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2010.08.17

第18節鹿島戦採点 「運動量と推進力」

リンク: 先制を許すも、終盤に今野のゴールで同点とし、さらにチャンスを作るも勝ち切れず引き分け .

鹿島 1-1 FC東京

 羽生だけでなく、前日に怪我したという梶山は結局はベンチ入りできず、赤嶺は移籍。ということで、復帰した徳永をボランチに持っていき、左MFに松下を入れ、CBは韓国代表帰りのヨングンを起用。ベンチには重松とそうたん、高橋が入った。攻撃で切れるカードの枚数が少なくなった感じは否めない。

 案の定、試合開始から苦しい展開が続く。相手ボールになったとき、4-4-2のポジションはセットできてるのにバイタルが空く。ボランチが鹿島の中盤の選手を掴めてないので、今野が食い付かざるを得ず、その空いたスペースを使われるという悪循環。全体的にもうちょっと人に行けないと危ないなあと思っていたところで、セットプレーから鹿島が先制。

 攻撃は平山の足元に偶然入った時しかチャンスにならない。中盤が作れないなら、どんどん平山に入れてもよかったかと。まあ梶山不在で縦パスをずばっと入れられる選手がいないんだけど…。森重のボランチは可能性を感じるけど、今の時点ではギャンブルプレーが多すぎる。

 4-4-2でやっている以上、FWにボールが入ったら、ボランチはそれを後ろから支えるポジションを取る必要があるけど、そこに2人とも行けない。梶山がいればボランチ同士のバランスが左右だけでなく上下で取れるけど、この組み合わせだとずっと横並びになってしまう。だからFWが孤立してしまって、ボールが入っても縦への選択肢しか持てない。確かに平山のシュートはミスもあったけど、それでも打つしかない状況にはめられてたようにも見えた。

 そして慣れない中盤で無理にボール回した揚げ句、最後は蹴らざるを得ない展開になることが多く、セカンドボールを拾われてリズムが出ない。このあたりは羽生の欠場も大きかった。羽生が左MFに入っている場合、アタッカーというよりも攻守両面でボールを動かすための潤滑油的な役割が占める割合が高いのでね。

 前半は何とか1点で鹿島の攻勢を凌く(それにしても鹿島の両FWの「偽ケガ」連発はどうなのよ。大迫がだんだんせこくなってきた)。そして城福監督は後半になって惨憺たる状況だった中盤の構成を変えて、森重と今野の位置を入れ替えた。

 確かにボランチの位置で「よく見えてる感」は今野よりも森重に分があるけど、「運動量と推進力(+対人守備力)」では今野が上。試合後コメントでもあったように「鹿島は後半から落ちてくる」を利用するための布陣としては効果があった。今野から「素晴らしい展開」は期待しづらいけど、中盤の運動量が増えたことでボール支配率が改善。さらにタイミングの良い攻撃参加で同点ゴールまで奪ってみせた。

 ボランチでどの組み合わせが正しいのかは難しいところ。梶山が軸になるのは間違いないけど、ケガもあるし、出場停止もありそうだしw この試合うまくいったからといって、単純に今ちゃんを上げればいいとも思わないからなあ…。まあ米本が帰ってくれば、ほとんど解決する問題なんだけど。

 より大きな問題は羽生さん不在の時にどうするかかもしれない。

 それでは採点です。

塩田 6.0 徐々に試合感戻ってきて、ファインセーブもあった
椋原 6.0 早い交代になってしまったが、クロスの質も悪くない
今野 6.5 CBでは釣り出されることもあったが、同点弾は見事
キム 6.0 パフォーマンスが安定してきた。フィードもまずまず
中村 6.5 上下動を繰り返す運動量光る。SBがやっぱり合う
徳永 5.5 前半は相手に翻弄されたが、後半持ち直してきた
森重 5.5 運動量欲しいが、CBに下がってからはよかった
石川 5.0 空いたスペースへの動きはあったがパスが出ない
松下 5.5 最後はSBまでこなしていた。キックの精度が復活
大黒 5.5 アシストは落ち着いていたが、エリアでの仕事少なめ
平山 5.5 前半の攻撃はほとんどこの人だけ。トップ下でいいかも

大竹 6.0 攻撃にアクセントを付けていた。できればシュート打ちたい
重松 5.5 左MFで必死に走り回っていた。あとはどこで攻撃するか
リカ 5.5 トラップの精度欠いたが、疲れた相手中盤には効いた

城福 6.0 ベンチ入りメンバーの選択も苦しいが、なんとかアウェイで勝ち点1を拾った

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