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2009.10.19

第29節柏戦採点「奇跡を起こすための戦い」

 思うままに書いていたら、すごく長くなってしまった…。

Tokyo1

Tokyo2

Tokyo3

Tokyo4

リンク: 怒涛の4ゴールで柏に圧勝!リーグ3連勝を飾る .

FC東京 4-0 柏

 「最終節に奇跡を起こす」という旗印を掲げて戦うFC東京。残り6試合をすべて勝てば勝ち点は61。もちろん自力での優勝やACL出場権獲得は無理だけど、それでも上位チームが1つずつ取りこぼしていくたびに可能性が高まっていく。柏、清水、浦和まで3連勝すれば、てっぺんが見えて、上へのプレッシャーも掛けられそうなのだが…。

 この日の相手は、J1残留に向けて上位チーム相手でも勝ち点は落とせない柏。監督がネルシーニョに代わってから守備が強化されて、勝ちきれないまでも引き分けは拾えるようになっている。その上、今年はアウェイの成績が良く、味スタとの相性もバッチリ。難しい試合になるかと予想していた。

 ところが、試合開始から東京ペースで進んでいく。柏は前半は0-0で十分という感じに見えたが、梶山にプレスが掛からないので、東京は低い位置からゲームを簡単に作っていく。短いパスで崩していくだけでなく、石川や椋原を走らせる右奥へのフィードを混ぜたことが効果的。両ボランチが守備に追われないため、羽生も落ちてくる必要がなく、攻撃に力を注いでいた。そのほかにも平山や赤嶺が起点となって、バランス良く攻撃を展開。いつでも点が取れそうな雰囲気で、0点で折り返したくはないと思っていた前半ロスタイムに、梶山が自陣から放った低く強いパスを羽生が絶妙のトラップで反転。走り込んできた赤嶺は羽生からのスルーパスをコースに流し込んで先制。「いい時間帯」の得点は確かに柏にダメージを与えた。

 後半はより積極的に出た東京がリズムを完全に掴む。石川のFKに始まり、羽生の落としから徳永シュート、石川のクロスに平山突っ込むなど、2点目を積極的に狙っていく。

 追加点は椋原のオーバーラップから。相手DFに寄せられたがゴールライン際どいところから何とか赤嶺に折り返す。赤嶺はDFとボールの奪い合いになったが、競り合い中に強烈なスピンが掛かったボールはラインを割らずに戻ってきた。あとは羽生に落として決めてもらうだけだった。

 これで2-0になり、ポゼッションしながらゆったりやるのかと思いきや、この日大当たりの羽生がまたまた見せ場を作る。得点直後にやってきた石川の折り返しは体が前に行き過ぎてしまい押し込めなかったが、赤嶺とのワンツーで受けたボールを前線に飛び出した平山へ付ける。平山はDFから逃げる方向へトラップしたボールをそのまま左足でシュート。コースはやや甘かったけど、威力のあったボールはそのままゴールへ吸い込まれて3-0。

 さらに羽生は梶山から受けたボールを、ライン裏へ全力で走り込んだ石川へ浮き球でスルー。石川はぴったり合ったボールをループで決めて4-0としたが…。羽生は1ゴール3アシスト。

 着地した時にヒザをひねった石川はそのまま負傷退場。エースの離脱で何とも言えない雰囲気になってしまったゲームは、「このまま終わらせよう」という感じで何事もなく終了。勝ち点3の上積みに成功した。

 前の記事でも書いたけど、この試合はポジティブな要素が満載でした。特に良かったのは「平山と赤嶺が両立できた」ことと「羽生の攻撃力が爆発した」こと。カボレがいなくなって、スピードの脅威でDFラインを押し下げることは難しくなっていたけど、この日は平山と赤嶺の役割分担が絶妙。いつもは平山が捌いて、赤嶺がよりゴールに近い位置を志向する形なんだけど、柏戦ではもう少しお互いの仕事内容が近づいた印象。釣瓶の動きとまでは言わないが、平山に加えて赤嶺があれだけ組み立てに参加できれば、相手DFは的が絞りにくかったのではないか。

 でも、最も印象に残ったのは羽生の攻撃力。普段よりも高いポジショニングで攻撃のタクトを存分にふるった。技術的に難しいパスを出している訳じゃないのに、相手の急所をどんどん突いている。普段の羽生は、攻撃でも守備でも急所を自分で埋めていくことで存在価値を高めているが、こんな武器も隠していたとは。この日の羽生はまさにマルチロールプレーヤーだった。

 交代で入った選手には城福さんが試合後、渇を入れたみたいだけど、絶望的に悪かった訳じゃない。梶山、米本、ブルーノ、今野というビルドアップに関わる4人は、あの時間帯に無理に攻める意欲はほとんど見せなかった。そんな状況でも北斗は切れのある動きを見せていたし、大竹はできることをやろうとする意識は感じられた。

 問題があったのは草民だろうな。このブログでも再三指摘したけど、テクニックを出すタイミングが微妙。低い位置でボールを持った時はシンプルに展開して、1人を抜けばチャンスになるような高い位置で勝負すること。そして、チャレンジに失敗したときは全力で守備に戻ること。それだけでもずいぶん印象は違うと思うんだけど…。

 最後にナオの話。担架で運ばれていったナオを見送った後の味スタの何とも言えない雰囲気。あれがFC東京に関わる人すべての思いを示していたのだろう。アテネ五輪で挫折を味わったり、前十字靱帯断裂でほぼ1年を棒に振る大ケガをしたり、サイドアタッカーというプレースタイルに行き詰まったり、彼のサッカー人生は紆余曲折の連続だった。

 そもそも今年だってレギュラーが約束されていた訳じゃない。開幕前は梶山が2列目で準備していたんだから。それでもひたむきに前を向いて進んできたことをみんなが知っている。チームで結果を出し、レギュラーをつかみ、得点を量産。キャリアハイのシーズンを過ごす中で、代表への待望論が自然と沸いてきた。

 5年ぶりに呼ばれた代表で確かな足跡を記し、東京に戻ってきた試合でのアクシデント。こんなことがあっていいのか…、と正直思ったよ。

 Twitterの自分のTLでは、東京を愛する人々が嘆き悲しんでいた。怪我をした本人は夜にブログを更新

起きてしまったことを後悔しても仕方がない。

ロッカーまで運んでもらってその場面を振り返ったけどやっぱり点は獲りたかったし、出来ることならそのまま走ってみんなの前で喜びたかったよ。

だから最初は時間を戻してやり直したいって思ったけど、冷静になった今は時間を戻してもきっと同じプレーを選択していたんじゃないかなってと思った。

 さすがにこれには泣かされた。自分で何でこんなに泣けるのかと思ったぐらいw。羽生が「果たして4点目のパスが必要だったのかどうか…」なんてコメントしてたのを先に見たのと、あまりに悲しくて飲み過ぎていたのもあるけど。

 ただ、「起きてしまったことを後悔しても仕方がない」のは確か。あそこで羽生は最高のパスを出したし、ナオも素晴らしいゴールを決めた。ちょっと運が悪かった。それだけ。その試練は大きいかもしれないけど。

 日曜の試合が終わって、首位とは勝ち点6差、3位とは勝ち点4差に詰まった。残り5試合全勝すれば何が起きるか分からない。ナビスコカップ決勝もすぐにやってくるし、天皇杯も残っている。今の段階ではナオがいつ帰ってくるのかは分からない。でも、帰ってきたときに何も残っていなかったら悲しすぎる。

 FC東京に関わる人がすべての力を結集して、可能性を一つ一つたぐり寄せていくしかない。次はアウェイの清水戦。勝ちましょう。

 それでは採点です。

権田 6.0 危ないシーンは少なく、淡々と仕事していた
椋原 6.0 前半は狙われたが、後半立て直して攻撃参加
ブルーノ 5.5 揺さぶられた時にマークが甘くなる傾向あり
今野 6.5 守備の要。攻撃自重もパス出しは安定していた
徳永 6.0 左SBで守備から入る。ピンチでうまく内に絞る
米本 6.5 中盤でのボール奪取からチャンスを生み出した
梶山 7.0 プレッシャー少なく、ゲームを完璧に組み立てた
石川 6.5 動き出し、シュート、FKすべてが素晴らしい
羽生 7.5 すべての得点に関与。攻撃能力をフルに発揮
平山 6.5 ポストと捌きだけでなく、前への動きから得点
赤嶺 6.5 らしいゴールに加えて、組み立てにも積極参加

田邉 5.0 プレーの選択に迷いがある。もっとシンプルに
中村 5.5 点差あったがサイドから積極的な動きを見せる
大竹 --- 時間短く、評価無し

城福 6.5 カボレ後のスタイルがようやく形になってきた。前の4人が1得点ずつ取り、守備では完封なら言うこと無し。残り5試合、奇跡を起こすための手腕を見せてほしい。

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